副業がバレて退職したうえに大変なことに

それなりに大手の企業で働いていましたが、その当時の私は上司から嫌われており毎日のように罵詈雑言を浴びせられていました。仕事に楽しさを見いだせなくなったので、本業で禁じられている副業に挑戦しようと思ったのです。

最初に興味を持ったのはティッシュ配りのアルバイトですが、屋外での活動なので同僚や上司に見つる可能性が高いと考えて思いとどまりました。そんなときにひらめいたのが、友人が一人だけで取り組んでいるビジネスです。友人は仕事が楽しいと言うばかりで詳しいことは教えてくれないままだったので、思い切って内容を聞いてみることにしました。最近流行りのネットビジネスとのことで、某大型掲示板に投稿された書き込み内容の中から面白いと感じたものをコピーして自分のサイトに貼り付けるのだと友人は言います。著作権法に反しているのではないかと私が質問すると、友人は全くもって問題ないと言い張りました。その言葉を信じたので、ビジネスに協力させてほしいと友人にお願いしてみました。すると、友人は悩むことなく快諾してくれたのです。

友人のビジネスで特に大切なのはサイトのアクセス数なのだと教えてもらったので、とにかく面白いコンテンツを作る必要があるのだと私は解釈しました。もともと本業でウェブ関係の仕事を任されていたので、友人からの指示をすぐに理解して順調に作業を進めることができました。私が副業を始めた日から1ヶ月後には、アクセス数の新記録を叩き出し友人が喜んでくれたのです。それを皮切りに私に支払われる報酬はベースアップし、いよいよ本業の月収に追いつくかどうかのラインに達することになります。

ある日、確定申告が必要だと友人は言いました。副業を始めるまでは税金に関することを全て本業の会社に任せっきりでしたから、正直なところ確定申告のことなど頭の片隅にもありませんでした。

確定申告が無事に完了した数カ月後、本業の会社の上司から個室に呼び出されました。いつものように罵詈雑言を浴びせられるのかと思いきや、そこには社長まで同席していたのです。用件は私が会社に内緒で副業していることについてであり、私が納めるべき住民税の額から判明したようです。いつもなら軽々しく酷い言葉を口にする上司は、これからどうするのかという問を私に投げかけただけでした。

そのときに何かが吹っ切れた私は、これからも会社で頑張りたいと言い張ります。しかし、社長は私の主張を認めてはくれませんでした。このまま解雇するのなら不法行為で訴えることになると私が言うと、上司は一枚の紙を私に差し出しました。それは紛れも無く私が副業で作成したコンテンツを印刷したものであり、本業の会社の悪口が記載された内容です。世間的に悪い意味で有名な会社ですから、ネタは豊富に転がっていました。会社がコンテンツの作成者を調査会社に調べさせたところ、私と友人の名前が浮上したとのことです。私がゴネても不利なだけだと思ったので、その日のうちに自主退職を申し出ました。

退職日からは友人のビジネスを本格的に手伝うことになりましたが、ほどなくして前の会社の顧問弁護士から連絡が入りました。会社の名誉を毀損する内容のコンテンツを削除しなければ法的行為も辞さないと言われてしまい、私は友人の許可を得て相手方の要求に従いました。この件に関しては今でも納得できていませんが、友人はよくあることだと言います。今だからこそ感じることですが、確定申告したり前の会社を誹謗中傷する内容のコンテンツを掲載するときの私は詰めが甘かったです。確定申告は何かしらの対策を講じれば会社に副業がバレなかったと思いますし、コンテンツ内容も少しだけ改変すれば問題にならなかったからです。