美容師からパティシエへ

転職前は美容室に勤務していました。美容学校を卒業して2年間ほど働いていました。2年程度ですと見習いから少し経験を積んだ程度で一人前になるにはまだまだというところで転職をしてしまいました。

入社してしばらくは当然アシスタントとして掃除や先輩技術者への道具の準備が主な仕事で、閉店後には毎日2時間程度の練習時間がありました。朝練が無い分他店に比べれば拘束時間は少な目かもしれませんでしたが、それでも毎日終電で帰る生活は新社会人にとっては辛いものがありました。休日は週1日で勤務時間に練習時間が加わるのでとても忙しく自由になる時間はあまりありませんでした。

アシスタントとしての仕事はもともと裏方仕事が得意でしたので忙しいながらも順調に経験を詰めていたと思います。ですが、お客様と接するようになって美容師は技術とともに話術の求められる仕事だという事に気づかされました。先輩のフォローで接しているときはお話をしているだけでよかったのですが、自分が施術をする立場になると、何気ない会話の中からお客様の個性や求めているものをくみ取らなくてはいけないのです。それは練習で身につけるのはなかなか難しく、向いてないのではないかと思う気持ちがが徐々に強くなっていきました。

それに加えて体調不良が重なってしまい、転職を決意しました。

とにかく体力勝負の仕事

転職後はパティシエになりました。夢や目標をもって転職したのではなく、そこで働かざるをえない状況になってしまったので仕方なくというかんじでの再就職でした。料理が好きだったり、趣味でお菓子を作ることもあったのであまり違和感なく仕事に取り組むことはできていました。

想定外だったのは思って以上に力仕事だったということです。数店舗の商品をまとめて製造していたのでかなり忙しく、店頭の優しい穏やかな幸せ感とは異なり裏方はかなり体育系のチームワークが求められる職場でした。一日中の立ち仕事は前職で慣れてはいましたが、ほとんどの時間を一つの作業台の前で過ごすので移動が少ないので疲れをさらに感じます。器具も材料も重く、30キロの粉袋を移動するなど腕力が必要でした。焼き上がりの時間に追われて走り回り、夏は暑く冬は寒いという良好とはいいがたい職場環境です。技術の前にまず体力と腕力が無ければ務まらないと感じました。

残業はかなり多いです。季節で忙しさがかなり違うのでムラがありますが、繁忙期になると深夜までかかることもしばしばで、クリスマス前には自宅に帰れないなんてこともありました。はじめは驚いていましたが、職場全体が菓子業界ではこれがあたり前という考え方なようで改善する余地はないようです。

華やかに見える仕事も現実は厳しい

美容師もパティシエも一見華やかに見られがちですが、現実はまず体力が求められる厳しい労働環境です。専門的な仕事を教えてもらう立場になるので、上下関係もかなりはっきりしていいます。

免許を取るうえでは各専門学校を卒業する方が便利ですし、免許の有り無しは収入に係ってくるので必ず取るべきです。しかし、専門学校を出たとしても学生時代の経験はあくまでも基礎で実践ではあまり役に立ちません。免許があったとしても技術が無ければ役に立てず、かなりの努力が必要となります。営業時間以外にも自己練習をしなくては一人前になれないのはどちらの仕事にも共通していることです。

入社してからの数年間は修行中となりますので給与は低く、休日も十分には取れないのでそれに耐えられるだけの目標や希望を持てる人でないと続けていくのは難しいと実感しました。